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1999年1月22日 (金)

組織人 研修報告 from London/vol.1

パトリコフとのJ/Vに絡み、VC部門の全スタッフが欧米のAPAX/パトリコフの拠点で2ヶ月間研修を受けることとなった。

僕は、12月6日より一週間、ドイツのミュンヘンでドイツのV/Cの現状と手法を学び、12月12日よりイスラエルに入り、テルアビブにて イスラエルのV/Cの状況を視察&学んだ。その後、1月11日から2月19日まで、ロンドンで6週間研修となった。

そのロンドンでの研修の様子や、生活等、読者の皆様にも報告したいと思います。
(長文ですが、最後まで読んでいただければ幸いです)

ばたばたした年初を奇跡的に順調に乗り切って、1月11日にロンドン向け飛行機に、妻・息子と共に飛び乗った。

ロンドンは雨でしかも非常に寒かった。2,3日前までは、非常に天気が良かったらしい。空港からアパートまでの路中で、運転手に、色々と最新情報を聞いた。彼は、「インフルエンザには気をつけるように、熱が40度を越えて、毎月2,3千人死んでいる」と忠告を受けました。滞在するアパートはホテル形式で、1Fに受付があって24時間人が常駐しているタイプだ。ちょっと暗い感じだけど、安全であるのが、一番と思い満足して滞在することとした。

翌朝、Apaxのトップのロナルド・コーヘンと食事をして、早速研修を開始することになった。僕は、4Fの4人で共有している部屋に机、パソコン、電話を与えられた。
何だか、HBS時代に行ったサマーインターンを思い出させられた。12&13日とロンドンで時差と寒さと戦いながら、様々なミーティングに参加した。一方、1歳になる息子は、時差ぼけ、旅の疲れ、雨と寒さが重なって、あのインフルエンザにかかってしまった。(僕のニューヨーク出張中には、なんと最高体温40.9度を記録したらしい)。

1月14日にニューヨーク向けに飛び立った。(最近は、AGPのスタートアップや研修ということもあって、僕の移動は殆どエコノミークラス。ロナルドは、常にファーストかコンコルドらしい。AGPも早くキャッシュを生み出して快適に移動したいものだ)。

ニューヨークは雪だった。最近は、行くとこ、行くとこで、「Bad luck 最悪の天気だね。普段はこんなことないのに」。と言われてきた。確かに、ミュンヘンは雪だったし、イスラエルは何と雨(とても珍しいらしい)、ロンドンは冷たい雨、そしてニューヨークは雪だ。

JFK空港で、アラン・パトリコフの車が待っていて、そのまま事務所に直行。弁護士、会計士を交えて最後の契約の詰めと投資のフォーメーションの確認をした。2時間近く交渉して、最終的に妥結。翌朝サインをすることが確定した。ユージンと初めて会ってから1年と2ヶ月で、契約へ。とても長く感じた。そのユージンは、年末に交通事故でけがをして入院をしていたので、アランと一緒にお見舞いにいった。思ったより症状は悪かった。

翌朝、アランとサインをしたあと、ボストンへ。シャトルに乗ろうと思ったけど、何と朝6:30から一本も飛んでいないらしい。一昨日前から、雪とアイスで、キャンセルかあるいは飛んでも引き返してくるということを繰り返していたらしい。何とか、僕のフライトは飛んだのだが、案の定、途中で引き返してきてしまった。最悪!!
結局その日は17:00まで飛ばず、ボストンのスケジュールに大幅に食い込んでしまった。(^^;(^^;夜仮屋薗氏と短時間だがボストンで合流した。疲れていたのですぐにベッドへ。

翌土曜日の早朝、ロンドン向け出発。息子は疲れ切っていた(無理もないですね)。
翌日曜日には、ロナルドの家に招待を受けて、家族で訪問した。

月曜日より、また事務所で研修が始まった。
簡単なスケジュールを紹介する。

99.01.18

8:00 - 9:30 Monday Morning Meeting
9:30 -11:00 Sector別ミーティング
12:30-14:00 Director Lunch
15:00-16:00 サービス担当ディレクターに戦略ヒアリング
18:00-19:30 英国風パブで歓迎会

99.01.19 *

8:30 出社
(毎朝この時間に出社してメイルを確認して、日本と連絡をとっている)
9:30-11:30 Warburg Dillon Readによる
********************公開引き受けのプレゼンテーション
12:30-14:00 部屋の仲間とランチ
14:00-14:30 公開主幹事の選定会議
14:30-16:30 CSFB-デットファイナンスのミーティング

99.01.20

9:30-11:30 チェース銀行のHigh Yield Bondの担当と**********買収のファイナンシングに関するミーティング
13:00-14:00 Exectuive Lunch (APAXでは、毎週水曜日にプロフェッショナルがビュッフェスタイルのランチをし、顔を合わせてインフォーマルに意見交換する機会を創っている)
13:45-15:00 投資家への説明(主にバイアウト分野の説明)
15:30-16:15 ドイツのAPAXとのテレコンファレンス
16:15-18:00 企業家との契約書の締結(弁護士など同席。)
18:00-19:00 ニューヨークとのコミュニケーション

という具合だ。簡単に以下補足する。

・研修とはいっても、誰も「なにをしなさい」とは言わない。僕が勝手にディレクターに話をして、彼らが何をしているかを聞き出して、僕のためになるかならないかを僕が判断して、自らが時間配分を決めることになっている。従って、僕がかなり時間をコントロールできる。なるべく自らが積極的に会議に参加するようにしている。
・6週間の間に、1つの案件で、ディールフローから投資の意志決定、マネジメントサポート、そして売却を全て経験するのは不可能だ。従い、自らがヒアリングをして、案件とステージを理解して、どのように時間を使うかを判断しなければならない。その案件にしても、通信、IT、サービス、出版、インターネットなど業界も多岐にわたっており、ステージもアーリーステージからレイターステージと分かれているので、結構ややこしい。
・僕は、色々と考えた結果、一番経験していない分野、つまりバイアウトのファイナンシングに時間を使おうと考えた。従い、銀行関連のミーティングを増やしている。
今後は、さらにバイアウトのストラクチュアリングにフォーカスしようと思っている。あと4週間、みっちりと学んでこようと思っている。
・どこの国に行っても、やっていることは、基本的には変わらないとは思っている。安く買って、価値を高めて、高く売るのが、プライベートエクイティーの儲ける手法である。その勝ちパターンを日本で、いかに創るかが鍵となる。そのためにも良いノウハウとチームが必要になる。

毎日すごく疲れるが、気力・体力を充実させるべく朝晩30分づつ歩くようにしている。グロービスのことがとても気になっているが、英国での研修の間は、なるべく多くを吸収することにフォーカスしたいと思っている。

明日は、International Operation Committeeと言って、米国、英国、ドイツ、フランス、イスラエルのトップが一同に介して、Apax/Patricofの戦略を練ることになっている。明日の会議では、初めて日本が参加することになっている。将来AGPが世界でナンバー1になるんだという気持ちで参加しようと思っている。

また、時間を見つけて報告することとします。

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