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2000年8月 1日 (火)

組織人 グロービスの3つの内なる敵

先日、グロービス・グループのボードミーティングを開催しましたが、業績、進んでいく方向性とも多くの面で賛同をいただきました。その中で、明確になったのが、グロービスのライバルは、競合他社ではなくて、グロービスの「内にある心の敵」ではないかとの結論に達しました。

その内なる心の敵を以下のとおりまとめてみました。

(1)――傲慢になってしまうこと
自らの会社をあまりにも過大視してしまい、謙遜の気持ちを忘れてしまい、学習を怠る。不必要に他社を刺激して、媒体への露出を過度に増やして、不用意な発言をすることによって、社会から叩かれたりする。外部からの意見を耳に入れずに、突っ走ってしまう。

 ▼グロービスらしさ
一人一人の心を大切にして、顧客を含むステークホールダーにみな、満足いただけるように最善の努力をしつづける。常に、社会との共鳴感を維持することを心がけて、なるべく敵をつくらずに、多くの会社とよい関係のアライアンスを構築することに専念する。一人一人が、グロービスの代表者として、一人一人の人間に接するものとする。また、顧客にサービスを提供した場合には常に、必ずフィードバックをもらい、しくみとしてサービスの質が担保されるべく努力をする。

(2)――金に対するバブル感
多少、お金が儲かり始めるとすべてお金で解決できる、と思い始める。手当たり次第に投資をしたり、やたら高額の広告費に費やしたり、新たな事業にやみくもに挑戦したり、高い年俸でオファーして引っこ抜いたりする現象。また、社員がみな、お金のことばかりを気にし始めて、金儲けをしようとばかり考えている状態。
 ▼グロービスらしさ
利益やお金よりも、基本的には人材の育成、組織の構築、ビジネスの組み立て、競争優位の確立などの基盤づくりと、顧客が満足し、よい評判を得ることに専念する。その結果として利益が生まれると考える。利益が生まれても、不必要なものにお金を使わず、必ず合い見積もりを取り、適切なネゴをして、堅実でかつ賢い出費を心がける。その「倹約の精神」を誇りと思い、事業から生まれる利益は、プロフィットシェアリングや配当以外は、さらなる再投資に回す。個人に利益が配分されても、同様に、堅実さと賢さを失わないようにする。

(3)――挑戦を怠ること
ある程度の基盤をつくると満足をしてしまい、現状に安住してしまう。その結果、挑戦を怠り、飽きがきて、最終的には、優秀な人材がグロービスを離れることになる。多くの大企業が、今おちいっていると思います。
 ▼グロービスらしさ
グロービスは、ビジョンに従って、ヒト・カネ・チエの面でビジネスインフラをつくり、創造と変革をし続けたい。また、ミッションに従って、社会・法人・個人に新たな価値を創造し続ける起業家プロフェッショナルであり続ける。また、グロービスは、名前のとおり(グローバル・ビジネスを略した造語)、グローバルにビジネスをやり続けたいと思っている。その気持ちを持ち続けるかぎりは、挑戦を怠ったり、飽きが来ることもないであろう。また、常に個人個人
が、自らの能力を高め(Self-development)、旺盛な知識欲を持ち続け、新たなチャレンジを喜び、社の内外を問わず自己実現をする場を生み出しつづけるのが、グロービスらしさでしょうね。

ほかにもグロービスの中に潜む「内なる心の敵」があると思います。たとえば、グループ全体の利益よりも、セクショナリズムに走ってしまうこと。また、チームの利益よりも個人の利益を優先させてしまうこと。個人主義やセクショナリズムに走ってしまい、グループが崩壊するのも、怖いことの一つですよね。ぜひ、内部からグロービス・グループが蝕まれることのないように、常にグロービスのスタッフ全員が自らを律しつづけていきたいと思います。僕自身も、上記三つの「内なる敵」に負けることなく、日々研鑽しつづけたいと思っています(もしも「内なる敵」に気がついたら、ぜひ僕に教えてください)。

グロービスは、よい方向に行っているので、この時期にこそ、自らの心の緩みに対して、警鐘したく考えています。また、その気持ちを常に、持ち続けたいと思っています。

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