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2003年8月 4日 (月)

組織人 社員旅行が楽しい!?

実は今、沖縄に来ている。なぜ沖縄にいるかというと、社員旅行だからだ(非常に内輪の話で恐縮だが、今回のコラムは社員旅行について書くこととした)。

「社員旅行に行くんです」と言うと、「え、グロービスでもアナログ的な社員旅行をやるの?」と必ず質問を受ける。無理もない。僕も社員旅行が大嫌いだったので、その反応には納得できる。
2000年7月28日の「グロービス豆知識(その2)-社員旅行はどうして始まったのか?」にも書いたが、グロービスの社員旅行は、基本的に参加は自由だ。拘束時間も2時間しかない。沖縄に来るのも、ルートは自由だ。飛行機で飛ぼうが、船で来ようが、泳いで(?)来ようが原則自由である。いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。ただ、8月の第1日曜日の夜7時から9時まで2時間のみ一緒にいればいいことになっている。

社員旅行と言っても、正社員ばかりでなく契約社員、派遣社員、そしてインターンの学生にも参加する資格がある。また、ゲストの同伴も可能である。ゲストとして同伴できるのは、家族か大切な方(英語でいうSignificant Other)である。社員に対しては全額会社負担で、ゲストに対しては半額会社負担である。今年初めて、彼氏を連れてきた女性社員がいた。グロービスは基本的に「何でもあり」なのである。

今年で9回目を迎えるこの社員旅行は、実はやってみると結構楽しいのである。行く場所も、社員全員参加でウェブを使って投票して決める。今年は、候補が4個所上がっていた。仙台、四万十川、屋久島、そして沖縄である。決戦投票の末、一票差で沖縄に決まった。

僕は、今年は四男が4月に生まれたばかりなので、当初シングルで参加する予定だった。が、思いのほか四男が順調に育ち、「パパだけ沖縄に行くのはズルい」という子供達の言葉に動かされて、家族6人で参加することにした。社員旅行に行くついでに家族旅行もできる。一挙両得である。

毎年、社員旅行の拘束時間に行われる2時間のパーティは、毎年ものすごく盛り上がる。今年は、初めての試みとして、ドレスコードを導入してみた。多少抵抗があったようだが、気にせずに実施することにした。夏ということで、浴衣(ゆかた)。南国ということで、アロハ、ムームー、水着。そしておまけとして、コスプレもOKとしてみた。やるからには、当然ベストドレッサー賞を3部門(シングル部門、カップル部門、そしてファミリー部門)設けて、頑張った人を表彰して楽しもうと思った。

僕らは、ファミリー部門で賞をもらおうと、大人2人は浴衣、子供4人には全員甚平を着せた。そして、いざ出陣ということで、パーティ会場に向かった。着いたら、ビックリである。アロハ・ムームーを始めとして、水着参加の人はいるし、ピエロの格好をした人、女装をした人、チャイナドレス、浴衣、そしてトーガ(シーツを巻いた古代ローマ人風の人)もいた。そして華やかな浴衣姿の方々もいっぱいいた。浴衣は、本当に華やかで綺麗である。

会場は、ビーチサイドにあるオープンエアの快適な空間である。天気は抜群に良い。
ちょうど夕日で空が赤くなりそうなロマンチックな気分の時に、おもむろに音楽とともにピカチューの格好をした司会者が登場した。そして、続いて茶髪の女子高生ファッションに身を包んだアシスタントの男性二人が紹介され、登場。二人が会場を練り歩き、どよめきが広がった。冒頭に僕が乾杯の音頭をとって、パーティが始まった。
(乾杯用ということではないが、僕の浴衣は、グロービスのコーポレイトカラーの紺とシルバーを基調にしていた)

パーティでは、全員参加型のクイズをしたりゲスト紹介もした。そして、ベストドレッサー賞の3部門の発表である。あらかじめ手渡された投票用紙に各自が記入して集計する。僕らは計画どおり、ファミリー部門で1位となった。ヤッター!恐らく、6人参加と数が多かったのと、生後3ヶ月の息子にも甚平を着させたのが勝因であろう。賞品としてサッカーゲームをもらった。子供達は大喜びだ。

そして、最後に恒例のプレジデントアワードを授与して、パーティは閉会となった(プレジデントアワードに関しては、そのうちコラムにでも書いてみたいと思う)。

この後は、皆思い思いのことをして時間を過ごした。僕ら浴衣組は、会場の近くのテラスで泡盛の水割りを飲みながら余韻を楽しんだ。その後、何をしようかと考えたがやはり沖縄といえばビーチ。浜辺に降りて、花火をすることにした。我家の四男以外の子供3人も参加した。浴衣を着て、夏の浜辺で花火を楽しむ。う〜ん、風流だな〜と、本当に静かで楽しいひと時をすごした。

隣では、女性陣が水着に着替え海の中に入っていった。暗闇の中の水の方から女性の楽しそうな声が聞こえてくる。泳ぐ人もいれば、カラオケに行く人もいるし、近くのビーチサイドにあるバーに行く人もいる。基本的に全てが自由なのである。従い、「社員旅行」とは言っても、かなり楽しいものなのだ。

僕は「楽しい」というのはすごく大切な事だと思っている。楽しくないとやる気にならないし、情熱も生まれない。楽しい環境をつくることがトップとして最も大切なことだと思っている。
GMS(グロービス・マネジメント・スクール)のサービスマネジメントのクラスでも、『顧客満足のためには、従業員満足が必要である』と学ぶ。僕は、その従業員満足には"楽しさ"が不可欠だと思っている。最近考え始めているのは、「会社の中の楽しさがどのように業績に良い形で影響するか」である。心理学的側面と組織行動学的側面を組み合わせて何らかのフレームワークができるのではないかと思っている。
僕らのようなクリエイティビティを重んじる会社では、この「楽しさ」がとても重要なのではないかと思っている。

そんなことを思いながらパソコンを打っていたが、ふと部屋を見渡したら、横では4人の子供達がからまりながら寝ていた。もしかしたらトップが一番楽しんでいるのかな〜とも思えてきた。

2003年8月4日
堀義人@沖縄のホテルにて

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コメント(4)

  • こんにちは。楽しく読ませていただきました。社員旅行、本当に楽しそうで、いいですね。楽しくなければ、いい仕事はできないと思います。ただ最近の経営を見ていますと、楽しさ、と、厳しさを何処で折り合いをつけるか、が大変重要だと思うようになりました。また機会があれば議論したいとおもいます。ではまた。

    投稿者:

  • 感想ありがとうございます。おっしゃるとおり、楽しさと厳しさとのバランスが難しいです。今後ともご指導お願いします。m(--)m

    投稿者: 堀義人

  • 人間というのはつくづく行ったりきたりを繰り返すものだなーというのが正直な感想です。いやといっては逆方向に振れ、行き過ぎてはまたさびしいと思って、ゆり戻す。その繰り返しです。というのは必ず正しい道筋が一本通っているわけではないからでしょう。心地よい、あるいは楽しいという感覚自体がゆれているということですね。

    ただ常に自戒しなくてはならないのは、人はポジショントークをしがちだということです。自分は気の利いた心地よいコラムであると思っていても、人からはそう見えないことも多いという点です。今回のコラムでいえば、人を「なるほど」といわせるポイントは2点、-拘束時間は2時間 -楽しいことはいいことだ にあるのでしょう。でも今回についてはなるほど ザ・ワールド、ためしてガッテンという感じにはならないのは小生だけではないでしょう。下手をすると嫌味な文章に見えてしまいます。

    新たなことに気づかせる何かがないからです。題材なのか、切り取り方なのか。人に読ませる文章を書くということはやはり難しい。ちょっとシニカルな感想になってしまいました。お許しください

    投稿者:

  • ご感想ありがとうございます。おっしゃるとおり「人に読ませる文章を書くということはやはり難しい」と思います。一番簡単なのは、人に読ませようと努力をしないことだと思います。つまり、書かない、ということだと思います。ただ、それが本当に良いことなのか、とも疑問に思います。社内でもこれは掲載すべきでないという意見も出ました。

    書かないほうが良かったのでしょうか?悩ましいところですm(--)m

    投稿者: 堀義人

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