起業家の風景(エッセイ) 起業家の風景 一覧へ

2005年3月 4日 (金)

日本人・アジア人・地球人 ダボス会議からあすか(ASKA)会議へ

今年の高野山は、本当に寒かった。いや、痛かった。風邪気味だったので、本音を言うと高野山に登りたくなかった。しかし斑目氏が先に風邪でキャンセルされたので、僕が欠席する訳にはいかなくなった。(参照コラム:「高野山で学ぶ経営」)風邪気味だったので、せっかく高野山に登ったのに、結局どこにも行かずに、宿坊の中で過ごすこととなった。だが、宿坊の中でも氷点下を記録する寒さである。勉強会、食事、お勤めなどの合間に、体が冷えるたびに断続的にお風呂に入ることになった。

その二回目のお風呂の中で、受講生とダボス会議の話題になった。ダボス会議のことは、コラムにも書いているので、関心が高い。湯船に浸かり、芯まで冷え切った体を温めながら、ダボス会議の様子を語り始めた。ダボスの宿のこと、ダボス会議がどうやって始まったのか、出席者や会費のことなど質問に答える形で説明した。そのうちに、受講生から「日本でもダボス会議作って欲しいよね~」、という意見が出た。「でも、やるとしたらどこがいいかな~」、とお風呂の中で、何気なくブレストが始まった。何人かがその話題の中に加わってきた。湯船に肩まで浸かっている人や、立ち上がって手ぬぐい一枚下半身にまとっている人もいた。湯気がモクモクと上がっているお風呂場の中では、声がよく響いていた。

軽井沢、磐梯、北海道などが候補地として上がる中で、「あすか」という響きに出会った。ダボス会議がここまで成功したのは、「ダボス」という地名の響きによる要因が大きいのでは、という仮説を持っている僕としては、場所そのものよりも、地名の響きが一番重要な気がしていた。僕は、「あすか」という響きに敏感に反応した。「あすか会議」ならば響きもいいし、場所的には聖徳太子が十七条憲法を発令したところだ。日本の発祥の地と言っても過言ではない。そこで会議を行えば、ストーリー性もあるし、響きもいいので、成功するのでは、と思えてきた。そこで、「あすかで、日本版のダボス会議をやろう」、とお風呂場で意気投合した。その時には、既に体の芯まで温まっていた。

お風呂から出たら、精進料理の夕食会だ。座敷形式での夕食会では、「あすか会議」の意見交換が行われた。構想が着々と練りあがっていくのが、実感できていた。風呂場にたまたま居合わせた方々を中心に実行委員会が組成された。物理的にそのお風呂場の会議に居合わせることができなかった女性陣も加わり運営体制が固まった。

高野山を下山し、早速準備に取掛かった。先ずは、今回風邪のため、参加できなかった斑目師匠に電話をして、「あすか会議」の趣旨を説明し、日程調整のお願いをした。その結果、第一回目の「あすか会議」は、4月23日(土)、24日(日)に確定した。第一回あすか会議まで、たったの2ヶ月ちょっとしか期間的猶予が無い。

そこで、早急にコンセプトを練り始め、パソコンに構想を打ちこみ始めた。

●目的
 ダボス会議の日本版をつくる。グロービス・マネジメント・スクール(GMS)の教育理念である、能力開発、ネットワーク、そして志を培う場を継続的に提供することを目的として年に一回開催する。政治家、経営者、学者、マスコミ、宗教指導者や、受講生・講師などを招待して開催する。

ダボス会議のように毎年一回集まり、別れる時は、「また来年、あすか会議で会いましょう」、と挨拶するイメージ。

●名称の意味
 ASKA=Assembly for Synergy, Knowledge, and Ambition。つまり、GMSの教育理念であるネットワーク(Synergy)、能力開発(Knowledge)、志(Ambition)をつくる会合(Assembly)である。

●開催場所
 第一回目を日本の発祥の地である飛鳥地方で行う。二回目以降は飛鳥地方に限定することを考えていない(つまり、その後は各都市の持ち回りでも良いし、リゾートでもいい)。

●参加料
  ダボス会議のように、スピーカーやパネラーも全て交通費・宿泊費は、自ら負担とする。

そして、セッションの中身もグロービスらしく、「創造」と「変革」を中心と捉えて、「キャリア」と「環境」を加えたものにした。早速、その日のうちに何人かに電話やEメールをした。その後1週間で、「あすか会議」に賛同し、参加すると表明してくださった方々がかなりの数に上っていた。星野リゾートの星野佳路社長、日本人女性としては史上最年少で昨年7月にIPOを果たした株式会社アガスタの松崎みさ社長、ポッカ・コーポレーションの内藤由治社長、そして日本ベリサインの川島昭彦社長なども名を連ねている。星野社長以外は、全員グロービスを受講されたことがある方々である。現時点で既に10名以上のパネラーが確定した。

早速、本日2月28日(月)に第一回目の企画委員会が開催された。委員長も確定した。ここまで来るのに、高野山ツアーから三週間も経過していない。やはり、高野山で生まれた構想は、空海の力があるのか、あっというまに進んでいく。第一回あすか会議は、少人数で始めようと思っている。小さく始めて、大きく育てていこうと思っているのだ。

そして、来年からは、コラムを読んでいる読者の方々も参加されているのではないかと思う。

そして、別れ際には、あの合言葉を言い合っていることでしょう。
「また来年、あすか会議で会いましょう」、と。

2005年2月28日
グロービスのオフィスにて
堀義人

トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL :
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45572/48285723

コメント(0)

コメントを書く

お名前
メールアドレス 本サイト上には掲載しません。
URL
コメント本文(必須
コメントは管理者が公開するまで表示されません。
不適切な発言は、管理者の判断において削除することがあります。

はじめに

「起業家の風景/冒言」一覧

起業家の風景 最新コラム

起業家の冒言 最新コラム

メールマガジン配信

著書

グロービス 事業紹介