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2013年2月 2日 (土)

日本人・アジア人・地球人 ダボス会議2013~その7)ダボスからの帰路の風景

さぁて、今からダボスを出る。問題は、交通手段だ。直近の過去2回は、ヘリコプターをチャーターした。『サウンド・オブ・ミュージック』のオープニングのアングルで、白いアルプスを空から見下ろした。その前は、ずっと電車だ。「世界の車窓」みたいな光景が続き、美しい。バスは、一度も使ってない。

ダボスからチューリッヒ空港への帰路は、悩んだ末、結局電車を使うことにした。二回乗り換えがあるし、その都度寒い思いをするけれど、「世界の車窓」の風景を見ながらのんびりと帰ることにした。部屋でパッキングをする。ダボスで5泊。やり切ったという充実感で一杯だ。部屋で一人振り返った。

今回のダボスで、僕自身のプロファイルが少し上がったことを実感できた。グロービス・ナイト、WSJでの広告、GGC(世界の成長企業)での共同議長役、GAC(評議会)での役割。さらに、様々なセッションでの登壇などがあったからだ。様々な新たな有意義な出会いがあり、世界のリーダーとの旧交も深まった。

世界では、積極性がとても重要になる。遠慮していてはダメなのだ。紳士的に積極的に出る必要がある。可能な限り発言し、声をかけ、挨拶をし、名刺を渡す。そのプロセスを通して、仲間や友達をつくるのだ。仲間ができると、発言にも同調してもらえるし、重要な役割も与えられる。その地道な繰り返しが重要だ。

そして、帰国後もマメにコンタクトをするのだ。初めて会ったらまず、僕が記事掲載されたフォーブス、WSJなどを郵送する。震災後の僕の"Email from Japan"は、未だに多くの人の脳裏に刻まれているようだ。またクリスマスカードも家族の写真を入れているので、よくコメントされる。

そうすると、世界に友達ができ、「グロービス・ナイト」を初めて開催したとしても、300名近くの要人が来てくれる様になる。来れなかった方も、僕を見つけると、「行けなくて申し訳ない」とわざわざ伝えに来てくれるのだ。そのプロセスを通して、友達が増え、関係が深まり、世界における存在感が高まるのだ。

今回、このネットワークに加えて、僕がビックリしたのが、ツイッターやFBでの反応だ。
なんと!ダボス会議にて、ツイート量、リツイートの数ともトップ5に入ったのだ。特にリツイートの数では、僕が負けているのはマレーシアの首相のみ。写真に収められなかったですが、瞬間風速的には一位になったらしい。凄い!
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まさか僕が、実質的にダボス会議一番の発信者だとは、思わなかった。もう少し、英語で呟いた方が良かったのかもしれないが、まぁ、上出来でしょう。これからも発信をガンガンにしていこうと思う。

ダボス駅にて、ライフネット生命の岩瀬大輔さんにバッタリ会う。駅にてパチリ。
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帰路は、官邸の加治さんも一緒だった。「世界の車窓から」の風景を楽しみながら、ダボス会議を総括した。今年のダボス会議では、日本への関心は、今までに無いほど高かった。地政学上の一番関心事は、日中関係だった。マクロ経済学関係の一番の注目は、アベノミクスだ。他には、エネルギー問題、高齢化等、日本抜きでは語れない分野が多かった。

中国の存在感は、あまり高くなかった。一時期の「未知の国」に対する関心が薄れ、かなり消化しつくされた気がする。中国単体よりも、日中関係、さらには「南方週末」の言論統制問題、さらには北京の公害問題など、中国に関してはあまりポジティブな話題にならなくなってきた気がする。

今回、僕が一番感じたのは、「革命的な変化が、静かに進行している」と言う事だ。特に、ネットの力が増し、民衆の力が増大し、リーダーのあり方も変わり、数百年不変であった大学教育さえも変わる兆しが見えてきた。ただ、多くのリーダーは、それに気づいておらず、「何かが変わりつつある」という程度の認識である気がした。

今年のダボス会議は、ユーロ問題が一段落したから、多少は楽観論が支配していた気がする。だが、世界が直面する課題はまだまだ大きい。早速来年のダボス会議への招待状が来たので、即座にオンラインで申し込みをした。

来年のダボス会議には、更に成長して参加したいと強く思った。ふと車窓から外を見ると、刻々と風景が変わっている様を楽しめた。

「世界の車窓」から、その1。銀世界。ダボスを出たばかりの景色。
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「世界の車窓」から、その2。湖と荒々しい山の景色。
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「世界の車窓」からその3。緑が顔を出してきた。水と山と。
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「世界の車窓」からその4。空港編。
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これにて、ダボス会議の報告を終える。僕は、その足でロンドンへと飛び立っていた。まだまだ、僕の旅は続く。


2013年1月30日
一番町の自宅にて執筆
堀義人

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ダボス会議参加報告:過去ブログ一覧

■ 2012年 ダボス会議
2012年1月31日 ダボス会議2012~1)1、2日目統一テーマ「大いなる変遷と新たなモデルの構築」
2012年1月31日 ダボス会議2012~2)3日目:「世界と肩を並べるグロービスへ」
2012年2月 2日 ダボス会議2012~3) 4日目 外交の主戦場としてのダボス会議
2012年2月 2日 ダボス会議2012~4) 5日目 世界とのネットワーキング
2012年2月 2日 ダボス会議2012~5) 6日目:ダボス帰路の風景

■2012年 天津サマーダボス
2012年9月19日 サマーダボス天津2012年

■2011年 ダボス会議
2011年2月 2日 ダボス会議2011~(1)「リーダーの品評会」としてのダボス会議
2011年2月 2日 ダボス会議2011~(2)ダボスの夜
2011年2月 2日 ダボス会議2011~(3)国のプレゼンス
2011年2月 3日 ダボス会議2011~(4)菅総理のスピーチのツイッターによる実況中継
2011年2月 3日 ダボス会議2011~(5)チーム日本の活躍
2011年2月 3日 ダボス会議2011~(6)ツイッターで綴る帰路の風景
2011年2月 3日 ダボス会議2011~(7) マスコミの課題と新たな発信
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■2010年 ダボス会議
2010年1月27日 ダボス会議2010~(1)ダボス会議に参加する意味
2010年1月27日 ダボス会議2010~(2)ダボスへの道のり
2010年1月29日 ダボス会議2010~(3)ワインのある風景
2010年1月29日 ダボス会議2010~(4)ダボス会議の醍醐味
2010年2月 1日 ダボス会議2010~(5)ダボス2日目の風景
2010年2月 1日 ダボス会議2010~(6)ダボス3日目の風景
2010年2月 2日 ダボス会議2010~(7)ダボス4日目の風景

■2007年 大連サマーダボス会議
2007年9月13日 大連ダボス会議参加報告 - その1:「坂の上の雲」が広がる風景
2007年10月 3日 大連ダボス会議参加報告 - その2:ニュー・チャンピオンが集う「夏のダボス会議」
2007年10月 9日 大連ダボス会議参加報告 - その3:新興国のリーダーとの交流
2007年10月11日 大連ダボス会議参加報告 - その4:将来の方向性を占う

■2005年 ダボス会議
2005年2月 1日 ダボス会議での憂鬱 -外国投資家のキャピタルゲインに対して
2005年2月 3日 世論形成の場としてのダボス会議 
2005年2月 7日 ダボス会議にセレブの登場!
2005年2月10日 ダボス会議の「12の難題
2005年2月14日 ダボス会議番外編~ダボスでのスキー
2005年3月 4日 ダボス会議からあすか(ASKA)会議へ


■2004年 ダボス会議
2004年1月27日 ダボス会議参加報告(その1) 
2004年1月30日 ダボス会議参加報告(その2) 
2004年2月 3日 ダボス会議参加報告(その3) 
2004年2月 5日 ダボス会議参加報告(その4) 

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コメント(2)

  • ダボス会議お疲れ様でした。ブログ楽しく拝見いたしました。
    日本の政治家は国際会議には中々参加しませんが、今回はいつもより違った感じが
    しました。安倍首相は参加できませんでしたが、You Tubeのメッセージは大変良かったとも思います。政治経済が変わろうとしている感がある中、我々日本人ももっと世界に出てメッセージを発信し変わらないといけないと感じました。

    投稿者: 高橋誠

  • 堀さん、長編本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました。
    世界の様々なリーダーの考え方にここまで触れることができるのは、20年前にはあり得なかったことと思います。これも、出来るだけリアルな情報を共有しようとされる堀さんの姿勢によるところと思います。感謝申し上げます。
    「革命的な変化が、静かに進行している」
    という言葉が、特に印象に残りましたし、私もおぼろげながらそのように感じている一人です。その先駆けとなるには、取り組みの価値を見極める洞察力と、行動に移す実行力と、行動の結果の手触り感からその先の行動に移ることができる果断さかもしれません。
    そうした姿勢をブログを拝読しながら再認識出来ました。
    違う領域ですが、私も時代の最先端を切り開いていきたいと思います。感謝をこめて。
    ベルシステム24常務執行役 廣瀬 聡

    投稿者: 廣瀬 聡

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