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2015年1月21日 (水)

日本人・アジア人・地球人 ダボス会議2015年~1)ダボス会議1日目の風景

チューリッヒ空港を出た貸切のバスが、雪が降る中、アルプスの渓谷を縫って走る。2時間半ほどして、峠を越したときに見慣れた街並みが目に飛び込んできた。ダボスの街中に入ったのだ。何とも言えない懐かしさが、こみあげてきた。

今年で、12年目で8回目のダボス会議への参加となる。昨日のロイターの記事の中で、ダボス会議に10回参加している人が、次の通りコメントしていた。「会議は2015年がどうなるかという全体像を私に与えてくれるし、これほど濃密な時間の中で、これほどの量と質の人たちと交流できる場所は、地球上の他のどこにもない」。僕も全く同感だ。

ダボス会議の魅力は、世界を動かすマルチステークホルダーが1カ所に集まっているという点だ。世界から2500人しか参加できない。参加者のレベルの高さ、セッションでの知見の高さにより、「地球上の他のどこにもない」空間が生まれるのだ。

僕にとっては12年目で8回目のダボス会議だ。今参加している日本の財界人としては、最も多く、しかも長く参加している計算になる。日本代表の一員として、可能な限り貢献したい。今年は、安倍総理がダボス会議に来る予定が無い。つまり、トップのメッセージ力に頼れないことになる。僕ら1人1人が存在感を発揮する必要がある。

ダボスへのバスの道中で視聴した「GLOBIS知見録」から、日本の発信の重要性について多くの示唆を得ることができた。→Japan in the Media: What Should Japan's Story be, How Should Japan Communicate it?

「日本が世界に発信するためには、トップのメッセージ力に頼らずに、日本からの声を、数多くの人が発しなければならない。その声の数、大きさ、そして音色の違いにより、日本というものが世界に伝えられていくのだ」と。

今年のダボス会議では、僕も声を出していきたい。セッションでの登壇、共同議長としての役割、さらにはジャパン・ナイト&グロービス・ナイトのホストを含めた様々な場からの発言。そして、ネットワークを意識して声を出したい。そう思いながら、受付を済ませ、早速ディナー会場に向かった。

夜8時過ぎから、僕が共同議長をつとめる「成長する世界企業(GGC)」のディナーセッションに登壇した。コロンビア・ビジネス・スクールのリタ・マグレイス准教授がスピーチした後に、ディスカッションをする形態だった。コダックと富士フィルムの事例をもとに、変化に適応し、熾烈な改革をすることの重要性を討議した。参加者は、ナイジェリア、アメリカ、南アフリカ、アブダビ、クウェート、スウェーデン等、とても多様性がある。そして、議論のクオリティは凄く高い。皆経営者なので、変化に対する危機意識を強く持っていた。

夜10時過ぎにそのセッションを終え、ホテルまで世界経済フォーラムのマネジングディレクターと共に談笑しながら、歩いて帰った。雪道を歩くのは、とても気持ちが良い。靴には、受付でもらった滑り止めの留め具をつけているので、足を滑らせる心配も無い。吐く息が白く、氷点下の空気が肌に心地よい。

そして、今ホテルの部屋に戻り、コラムをまとめている。今回のダボス会議では、毎日ツイッターをまとめて、コラムとして配信することも意識したい。いつもは、帰路の飛行機でまとめてコラムを書いてきた。だが今年は、初めての同時コラム執筆への挑戦だ。

お酒も控えて執筆を頑張ることにします。もう深夜をまわった。明日も朝が早い。もうそろそろシャワーを浴びて、寝る支度をすることにしよう。

2015年1月20日
ダボスにて
堀義人

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ダボス会議参加報告:過去ブログ一覧

■2014年 ダボス会議
2014年1月22日 ダボス会議2014年~1)10年目のダボス
2014年1月22日 ダボス会議2014年~2)前夜祭当日のダボスの風景
2014年1月24日 ダボス会議2014年~3)ダボス会議初日の風景
2014年1月24日 ダボス会議2014年~4)安倍総理、日本人で初めてダボス会議の基調講演を行う
2014年1月25日 ダボス会議2014年~5)グロービス・ナイト開催!
2014年1月25日 ダボス会議2014年~6)ダボス3日目の風景
2014年1月26日 ダボス会議2014年~7)最終日の風景
2014年1月27日 ダボス会議2014年~8)ダボス会議を振り返って
2014年6月12日 11年目のダボス

■2013年 ダボス会議
2013年1月30日 ダボス会議2013~その1)ダボス会議初日
2013年1月30日 ダボス会議2013~その2)ダボス会議二日目
2013年1月30日 ダボス会議2013~その3)ダボス会議三日目
2013年2月1日 ダボス会議2013~その4)ジャパン・ナイトとグロービス・ナイト
2013年2月1日 ダボス会議2013~その5)ダボス会議四日目
2013年2月1日 ダボス会議2013~その6)ダボス会議最終日
2013年2月2日 ダボス会議2013~その7)ダボスからの帰路の風景

■2012年 ダボス会議
2012年1月31日 ダボス会議2012~1)1、2日目統一テーマ「大いなる変遷と新たなモデルの構築」
2012年1月31日 ダボス会議2012~2)3日目:「世界と肩を並べるグロービスへ」
2012年2月2日 ダボス会議2012~3) 4日目 外交の主戦場としてのダボス会議
2012年2月2日 ダボス会議2012~4) 5日目 世界とのネットワーキング
2012年2月2日 ダボス会議2012~5) 6日目:ダボス帰路の風景

■2011年 ダボス会議
2011年2月2日 ダボス会議2011~(1)「リーダーの品評会」としてのダボス会議
2011年2月2日 ダボス会議2011~(2)ダボスの夜
2011年2月2日 ダボス会議2011~(3)国のプレゼンス
2011年2月3日 ダボス会議2011~(4)菅総理のスピーチのツイッターによる実況中継
2011年2月3日 ダボス会議2011~(5)チーム日本の活躍
2011年2月3日 ダボス会議2011~(6)ツイッターで綴る帰路の風景
2011年2月3日 ダボス会議2011~(7) マスコミの課題と新たな発信
2011年2月4日 ダボス会議2011~(8)番外編:エピソード集

■2010年 ダボス会議
2010年1月27日 ダボス会議2010~(1)ダボス会議に参加する意味
2010年1月27日 ダボス会議2010~(2)ダボスへの道のり
2010年1月29日 ダボス会議2010~(3)ワインのある風景
2010年1月29日 ダボス会議2010~(4)ダボス会議の醍醐味
2010年2月1日 ダボス会議2010~(5)ダボス2日目の風景
2010年2月1日 ダボス会議2010~(6)ダボス3日目の風景
2010年2月2日 ダボス会議2010~(7)ダボス4日目の風景


■2005年 ダボス会議
2005年2月1日 ダボス会議での憂鬱 -外国投資家のキャピタルゲインに対して
2005年2月3日 世論形成の場としてのダボス会議 
2005年2月7日 ダボス会議にセレブの登場!
2005年2月10日 ダボス会議の「12の難題
2005年2月14日 ダボス会議番外編~ダボスでのスキー
2005年3月4日 ダボス会議からあすか(ASKA)会議へ

■2004年 ダボス会議
2004年1月27日 ダボス会議参加報告(その1) 
2004年1月30日 ダボス会議参加報告(その2) 
2004年2月3日 ダボス会議参加報告(その3)
2004年2月5日 ダボス会議参加報告(その4) 

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